郷土
「郷土愛」などのように使う「郷土」という言葉。
「郷土」は、音読みで「きょうど」と読みます。
「郷土」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「郷土」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
郷土の意味
「郷土」には次の二つの意味があります。
1 自分が生まれ育った土地。故郷。
2 その地方・土地。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
郷土の意味①「自分が生まれ育った土地。故郷。」
「郷土」の一つ目の意味は「自分が生まれ育った土地。故郷。」です。
わかりやすく言えば「自分の生まれ故郷」という意味です。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・彼は郷土の誇りとして、出身地に銅像を建てられたほどの人物である。
(出典:森村誠一『異型の街角』)
・何につけても、彼は郷土を忘れていない。
(出典:吉川英治『新書太閤記』)
・私が人間水木しげるを意識した発端は、もちろん郷土の大先輩だったからだ。
(出典:足立倫行『妖怪と歩く ドキュメント・水木しげる』)
・何だかんだと言いながら、彼にも人並みな郷土愛があるにちがいない。
(出典:内田康夫『贄門島(にえもんじま)上』)
・やはり郷土というものには、母性のような魅力がある。
(出典:吉川英治『鳴門秘帖』)
郷土の意味②「その地方・土地。」
「郷土」の二つ目の意味は「その地方・土地。」です。
「郷土料理」などの場合はこの意味です。
この意味では「その地方特有の」という意味合いがあります。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・明日あたり、その郷土博物館に行ってみようと思った。
(出典:松本清張『波の塔(上)』)
・店の中は、いかにも郷土料理屋という飾りつけがしてあった。
(出典:西村京太郎『終着駅殺人事件』)
・東京近くの県で比較的様々な郷土品を有つのは埼玉県であります。
(出典:柳宗悦『手仕事の日本』)
・このことは郷土固有のものを暮しに多く用いることを意味します。
(出典:柳宗悦『手仕事の日本』)
・彼は、有名人てわけじゃないが郷土研究家の間じゃなかなかの名士だよ。
(出典:桐生祐狩『夏の滴』)