邪険
「邪険に扱う」などのように使う「邪険」という言葉。
「邪険」は、音読みで「じゃけん」と読みます。
「邪険」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「邪険」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
邪険の意味
「邪険」には次の意味があります。
・相手の気持ちをくみ取ろうとせずに、意地悪くむごい扱いをすること。また、そのさま。邪見。(出典:デジタル大辞泉)
「邪険に扱う」で「相手の気持ちも考えず、意地悪い態度をとる」というような意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・僕はわざとやってるんだ、 君にひどいことをして邪険に見えるように。
(出典:シェイクスピア/松岡和子訳『お気に召すまま』)
・自分と悟郎は母親から邪険にされていると感じていた。
(出典:山本一力『あかね空』)
・こちらの方は放っておいても、多少邪険に扱われても、決して逃げない。
(出典:別役実『犯罪症候群』)
・彼女が邪険に意地わるく見えるということは認めぬわけにいかなかった。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(下)』)
・いかに邪険で厳しい母であろうと、母といるときだけは安心できたのである。
(出典:浅野誠『ビジネスマンの精神病棟』)
類語
・疎漏(そろう)
意味:大ざっぱで、手落ちがあること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・ぞんざい
意味:言動が乱暴で礼を失しているさま。不作法。(出典:デジタル大辞泉)
・手荒(てあら)
意味:手荒いさま。扱いや動作が乱暴なさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・無愛想(ぶあいそう)
意味:愛想のないこと。そっけなくつっけんどんなこと。また、そのさま。ぶあいそ。(出典:デジタル大辞泉)
・忌避(きひ)
意味:きらって避けること。いやがること。(出典:精選版 日本国語大辞典)