逃避行
「逃避行を続ける」などのように使う「逃避行」という言葉。
「逃避行」は、音読みで「とうひこう」と読みます。
「逃避行」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「逃避行」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
逃避行の意味
「逃避行」には次の意味があります。
・何かはばかることがあって、世間の目をさけ、住みなれた所を離れて、移り歩いたり、人目につかない所にひそんだりすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
例えば、不倫をしているカップルが、家族や友人たちがいる街を離れて、別の場所でひっそりと暮らすことなどが「逃避行」です。
特に、不倫などの道ならぬ恋の場合は「恋の逃避行」といいます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・警察の追っ手を振りきりながらハリウッド映画のように逃避行を続ける様を想像した。(出典:乙一『暗いところで待ち合わせ』)
・この逃避行に加わった村人は誰と誰で、その数は何人なのかは、正確には分かっていない。(出典:星亮一『最後の幕臣 小栗上野介』)
・そして彼女は、すべてを捨ててじぶんといっしょに恋の逃避行をすることもいとわぬ決心をしたのだ。(出典:山田風太郎『忍法破倭兵状 ―山田風太郎忍法帖短篇全集』)
・アメリカ留学といえば聞えはよいが、実は没落した今五から逃げ出すための、必死の逃避行であったのだ。(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(上)』)
・こうして、考えられる限りの最悪なメンバーで、私達四人の逃避行が、幕を開けたのである。(出典:白井信隆『飛剣術士 アグリー -非恋- (電撃hp09)』)
類語
・逃亡(とうぼう)
意味:逃げて身を隠すこと。のがれかくれること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・高跳び(たかとび)
意味:犯罪者などが遠くの土地へ逃げること。(出典:デジタル大辞泉)
・雲隠れ(くもがくれ)
意味:姿を隠して見えなくなること。行方をくらますこと。(出典:デジタル大辞泉)
・とんずら
意味:逃げること。ずらかること。(出典:デジタル大辞泉)
・消息を絶つ(しょうそくをたつ)
意味:消息が分からなくなる。行方不明になる。(出典:デジタル大辞泉)