追憶
「追憶にふける」などのように使う「追憶」という言葉。
「追憶」は、音読みで「ついおく」と読みます。
「追憶」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「追憶」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
追憶の意味
「追憶」には次の意味があります。
・過ぎ去ったことに思いをはせること。過去をしのぶこと。(出典:デジタル大辞泉)
「追憶」を分かりやすく言うと「昔のことを懐かしく思い出すこと」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・当時を追憶して私が思うことは、私はあれほどの狂気のような恋をした。
(出典:坂口安吾『三十歳』)
・追憶と遊んでいる間に、いつの間にか彼が待っていた時間が迫っていた。
(出典:森村誠一『分水嶺』)
・彼もそうして見たくなる位には、十分その顔の追憶を持っていたのだ。
(出典:森田草平『クリスマス・カロル』)
・過去の追憶をなさりながら、今後ずっと毎日をおすごしになるだろうな。
(出典:星新一『城のなかの人』)
・私は行って待っていてあげたといったほうが、この人の追憶はきれいになる。
(出典:淀川長治『私の映画の部屋』)
類語
・一顧(いっこ)
意味:一度振り返ること。また、ちょっと振り返って見ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・想起(そうき)
意味:以前にあったことなどをおもいおこすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・回想(かいそう)
意味:かつて経験したことを思いめぐらすこと。過去のことをふりかえって思いおこすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・追懐(ついかい)
意味:後になって思い出しなつかしむこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・追想(ついそう)
意味:過去を思い出してしのぶこと。(出典:デジタル大辞泉)