辛気臭い
「辛気臭い顔」などのように使う「辛気臭い」という言葉。
「辛気臭い」は、「辛気」が音読みで「臭」が訓読みで「しんきくさい」と読みます。
「辛気臭い」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「辛気臭い」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
辛気臭いの意味
「辛気臭い」には次の意味があります。
・思うようにならず、いらいらするさま。また、気がめいるさま。(出典:デジタル大辞泉)
「辛気臭い」をわかりやすくいうと、物事がうまくいかなくて心が落ち着かず不快という意味になります。そのほかに、憂鬱な雰囲気で心が晴れない様子などをあらわすこともある言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こそこそとこそこそと、仕事さえ果たせればそれでいいっつう辛気臭さ。
(出典:西尾維新『ネコソギラジカル(上) 十三階段(ファイル結合、傍点追加、一部修正)』)
・彼女がここにいてさえくれれば、こんな辛気臭い気持ちなどどうにかしてくれるのではないか。
(出典:賀東招二『フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)』)
・長いこと彼は政治のことなど語ろうとしなかったが、ようやく辛気臭い議論がはじまった。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『パルムの僧院(下)』)
・彼らはね、辛気臭い寺や遺跡じゃなくて、新しい出会いを求めてくるのよ。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター9 エイリアン京洛異妖篇』)
・テーマの設定がやたら辛気臭いのは、結果を聞いてやけくそになっていたためだ。
(出典:富田倫生『青空のリスタート』)
類語
・苛立たしい(いらだたしい)
意味:思いどおりにならなくて、焦るさま。落ち着かないでじりじりするさま。(出典:デジタル大辞泉)
・陰気(いんき)
意味:天気、雰囲気、気分などが沈んで晴れ晴れしないこと。うっとうしいこと。また、そのさま。暗い感じがする様子。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・くさくさ
意味:腹をたてたり憂鬱(ゆううつ)だったりして、心がはればれしないさまを表わす語。くしゃくしゃ。むしゃくしゃ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・湿っぽい(しめっぽい)
意味:気分が沈んでいる。陰気くさい。(出典:デジタル大辞泉)
・焦心(しょうしん)
意味:心をいらだたせること。思い悩みあせること。また、その気持ち。(出典:デジタル大辞泉)