蹄鉄
「馬に蹄鉄を付ける」などのように使う「蹄鉄」という言葉。
「蹄鉄」は、音読みで「ていてつ」と読みます。
「蹄鉄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蹄鉄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
蹄鉄の意味
「蹄鉄」には次の意味があります。
・馬のひづめに打ちつけて、ひづめの磨滅・損傷を防ぐU字形の鉄。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「蹄鉄」をわかりやすく言うと「馬のひづめにつける鉄」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一匹の馬がその家まできて、また帰って行った蹄鉄の跡であった。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編2 本格推理II』)
・馬が苦しげに氷上蹄鉄を打ちつけられた脚をふんばって丘を登ってきた。
(出典:黒島伝治『氷河』)
・彼は蹄鉄を失って気をめいらせている曾田にかまうことができなかった。
(出典:野間宏『真空地帯』)
・いつも山の多い地方や悪路でつかわれているが、決して蹄鉄をうたない。
(出典:マルコ・ポーロ/青木富太郎訳『東方見聞録』)
・馬は進んでいくとき、その蹄鉄の先で落ちている松かさを前にけった。
(出典:フローベール/白井浩司訳『ボヴァリー夫人』)
類語
・ひづめ
意味:哺乳類の爪の一種(出典:精選版 日本国語大辞典)
・馬具(ばぐ)
意味:馬につける装具の総称。(出典:デジタル大辞泉)
・鉄沓(かなぐつ)
意味:馬の蹄(ひづめ)の裏に打ち付ける、鉄製の半輪形のもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・馬沓(うまぐつ)
意味:ひづめの裏につけるわら製の履き物。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・馬蹄(ばてい)
意味:馬のひづめ。(出典:精選版 日本国語大辞典)