趣旨
「質問の趣旨が理解できない」などのように使う「趣旨」という言葉。
「趣旨」は、音読みで「しゅし」と読みます。
「趣旨」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「趣旨」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
趣旨の意味
「趣旨」には次の意味があります。
・ 物事の中心となるおもむき。文章、話などで、述べようとしている肝心な事柄。また、ある事を行なおうとする目的や理由(出典:精選版 日本国語大辞典)
「趣旨」を分かりやすくいうと、物事や文章・話などの重要な部分のことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これで諸士手伝いの趣旨は家中に行きわたったと当綱は思ったのである。
(出典:藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(上)』)
・私がこの文章を現代かなづかいで書いているのも、同じ趣旨からである。
(出典:加藤典洋『敗戦後論』)
・その趣旨はいずれも同一点を指摘しているが、毎日新聞も社説で述べた。
(出典:松本清張『小説東京帝国大学(上)』)
・お父さんの発言の趣旨を拾い上げると、すぐにレコーダーを止めました。
(出典:ディック/仁賀克雄訳『宇宙の操り人形』)
・趣旨を話すと、たちまち理解してくれたのは、さすが、もと編集者だった。
(出典:小林信彦『夢の砦』)
類語
・大綱(たいこう)
意味:ある事柄の根本となるもの。(出典:デジタル大辞泉)
・趣意(しゅい)
意味:物事をなすときの考えやねらい。(出典:デジタル大辞泉)
・内容(ないよう)
意味:文章や話などの中で伝えようとしている事柄。(出典:デジタル大辞泉)
・意味合(いみあい)
意味:いろいろな事柄を背景として持っている表現の内容。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・訳合(わけあい)
意味:ことの筋道。理由や事情。(出典:精選版 日本国語大辞典)