誘引
「虫を誘引する」などのように使う「誘引」という言葉。
「誘引」は、音読みで「ゆういん」と読みます。
「誘引」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「誘引」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
誘引の意味
「誘引」には次の意味があります。
・誘い入れること。いざない導くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「誘引」をわかりやすく言うと、ひきつけて誘い寄せることです。
また、「誘引」は園芸用語としても使うこともあり、この場合は「植物の枝や蔓などを支柱などに結んで固定すること」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・招待、とは言っても、ほとんど命令に近いくらいに強硬な誘引である。
(出典:太宰治『不審庵』)
・彼の神曲の個々の精霊に対する誘引力はフォロンのそれに較べると弱い。
(出典:榊一郎『神曲奏界ポリフォニカ 1 ウェイワード・クリムゾン』)
・それによってどんな急激な反応を誘引することになるのか全く見当もつかないからだ。
(出典:光瀬龍『たそがれに還る』)
・彼が私に与える一番強い誘引は、彼の作よりも筆よりも、実に彼自身である。
(出典:柳宗悦『工芸の道』)
・学者ではないからわからないが、誘引作用などがあるのだろうか。
(出典:鳥飼否宇『中空』)
類語
・釣込む(つりこむ)
意味:気を引いて誘い入れる。興味を起こさせて引き込む。(出典:デジタル大辞泉)
・魅惑(みわく)
意味:魅力で人の心をひきつけまどわすこと。また、まどわせるもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・誘い出す(さそいだす)
意味:あることをするようにしむける。(出典:デジタル大辞泉)
・蠱惑(こわく)
意味:人の心を、あやしい魅力でまどわすこと。たぶらかすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・そそる
意味:ある感情・行動を起こさせる。さそう。(出典:デジタル大辞泉)