莞爾
「莞爾とほほ笑む」などのように使う「莞爾」という言葉。
「莞爾」は、音読みで「かんじ」と読みます。
「莞爾」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「莞爾」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
莞爾の意味
「莞爾」には次の意味があります。
・ にっこりほほえんでいるさま。莞然。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「莞爾としてほほえむ」のように、莞爾のあとには「と」を伴って使用する場合が多いです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・尾張中納言宗春は、じっと様子を見ていたが、莞爾と笑うと刀を置いた。
(出典:国枝史郎『天主閣の音』)
・むろん、ぼくが莞爾とうなずいたことはいうまでもない。
(出典:東海林さだお『ショージ君のにっぽん拝見』)
・そうして特に見知り越しの私たちの眼と眼とぶつかると、莞爾として片手をあげた。
(出典:佐々木味津三『右門捕物帖』)
・やがて莞爾として打ち笑ひ、六部殿、庫裡の方よりお上りなされよ。
(出典:夢野久作『白くれない』)
・陳情団に見せていた莞爾とした仮面はもう必要なかった。
(出典:松本清張『迷走地図(上)』)
類語
・にこり
意味:ほほえむさま。(出典:デジタル大辞泉)
・にこやか
意味:ほほえみを浮かべるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・嫣然(えんぜん)
意味:にっこりほほえむさま。(出典:デジタル大辞泉)
・にんまり
意味:満足したときなどに、声を出さないで笑いを浮かべるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・にっこり
意味:楽しそうにほほえみを浮かべるさま。(出典:デジタル大辞泉)