茶番
「とんだ茶番だ」などのように使う「茶番」という言葉。
「茶番」は、音読みで「ちゃばん」と読みます。
「茶番」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「茶番」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
茶番の意味
「茶番」には次の意味があります。
・底の見えすいた、下手な芝居。ばかげた振る舞い。(出典:デジタル大辞泉)
「茶番」をわかりやすく言うと、滑稽で本物らしさがない様子や出来事という意味です。
江戸時代に流行った素人の滑稽な寸劇が由来となっています。
また、客のために茶の用意や給仕をする者という意味もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・なんだか、茶番劇を演じているようで、二人は苦笑した眼を見交わした。
(出典:内田康夫『平家伝説殺人事件』)
・それでもその茶番劇を、ある人々は好意をもって真面目に考えてくれた。
(出典: ユゴー/斎藤正直訳『死刑囚最後の日』)
・はっきりさせるために、その女のそばへ行って茶番をやって見せた。
(出典:ヴィドック/三宅一郎訳『ヴィドック回想録(4)』)
・約二時間後、日本の警察では考えられないような茶番劇があった。
(出典:堀ノ内雅一『指紋捜査官 「1cm2(平方センチ)の宇宙」を解き明かした男の1万日』)
・ 一刻も早くこんな茶番は終わりにしたいという苛立ちさえ感じられる。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第04巻』)
類語
・茶番狂言(ちゃばんきょうげん)
意味:その場にある、ありふれたものを材料として、身振り手振り口上などでおどけたことを演ずる滑稽寸劇。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・笑劇(しょうげき)
意味:一般には笑わせることを目的とした劇。(出典:百科事典マイペディア)
・コント
意味:笑いを誘う寸劇。(出典:デジタル大辞泉)
・笑止千万(しょうしせんばん)
意味: 非常にこっけいなさま。(出典:デジタル大辞泉)