自棄
「自棄になる」などのように使う「自棄」という言葉。
「自棄」は、音読みで「やけ」と読みます。
「自棄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「自棄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
自棄の意味
「自棄」には次の意味があります。
・物事が自分の思いどおりに運ばなくて、どうにでもなれという気持ちになり、思慮のない乱暴な振る舞いをすること。また、そのさま。やけくそ。自暴自棄。(出典:デジタル大辞泉)
「自棄」と書いて「じき」と読む場合もあります。意味は「自分自身に失望してすてばちになること。やけ。(出典:デジタル大辞泉)」です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・荒波のテーブルには自棄になったように所狭しと料理が並べられていた。
(出典:榊涼介『ガンパレード・マーチ 10-もうひとつの撤退戦』)
・べつに自棄的になっているわけでも、虚無的になっているわけでもない。
(出典:深谷忠記『タイム』)
・政府側が恐れているのは事実を知ったこの男が自棄になることだ。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第4巻』)
・半ば自棄で作られたLPの中の一曲が「戦争のあとに生れて」であった。
(出典:小林信彦『ビートルズの優しい夜』)
・自棄になった村人たちとの乱戦で、宝貝のほとんどが破壊されたんだぞ。
(出典:ろくごまるに『封仙娘娘追宝録8 刃を砕く復讐者(上)』)
類語
・自暴自棄(じぼうじき)
意味:不満や失望などが原因で、やけになって自分の身を粗末に扱うこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・向こう見ず(むこうみず)
意味:将来のことを考えずに行動すること。また、そのさまや、その人。(出典:デジタル大辞泉)
・やけくそ
意味:「やけ(自棄)」を強めていう語。(出典:デジタル大辞泉)
・不貞腐れる(ふてくされる)
意味:不平・不満の気持ちがあって、なげやりな態度や反抗的な態度をする。ふてくさる。(出典:デジタル大辞泉)
・無鉄砲(むてっぽう)
意味:是非や結果を考えずにむやみに行動すること。また、そのさまや、そのような人。むこうみず。(出典:デジタル大辞泉)