膾炙
「一般に膾炙される」などのように使う「膾炙」という言葉。
「膾炙」は、音読みで「かいしゃ」と読みます。
「膾炙」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「膾炙」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
膾炙の意味
「膾炙」には次の意味があります。
・ 世の人々の評判になって知れ渡ること。(出典:デジタル大辞泉)
膾とはなますのことを指します。なますや炙り物は、多くの人がおいしいと褒めて食べることから来た言葉と言われています。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・今ではその名は、英国首相の名よりも、人口に膾炙しているのである。
(出典:北杜夫『怪盗ジバコ』)
・しかし、それが人口に膾炙しはじめていることは否定できない。
(出典:本田靖春『ニューヨークの日本人』)
・この辺の事情は人口に膾炙しているものと変わりない。
(出典:京極夏彦『魍魎の匣』)
・科学的用語としてはむしろ一般に膾炙されているオーガニズムという言葉が考えられるかも知れない。
(出典:今西錦司『生物の世界』)
・義賢は出家した後の承禎という名の方が人口に膾炙している。
(出典:安部龍太郎『戦国秘譚 神々に告ぐ(上)』)
類語
・浸透(しんとう)
意味:思想・風潮・雰囲気などがしだいに広い範囲に行きわたること。(出典:デジタル大辞泉)
・徹底(てってい)
意味:すみずみまで行き届くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・広まる(ひろまる)
意味:広く行きわたる。(出典:デジタル大辞泉)
・流布(るふ)
意味:広く世間に行き渡ること。(出典:デジタル大辞泉)
・伝播(でんぱ)
意味:伝わりひろまること。(出典:精選版 日本国語大辞典)