胸算用
「ボーナスの使い方を胸算用する」などのように使う「胸算用」という言葉。
「胸算用」は、湯桶読みで「むなざんよう」と読みます。
「胸算用」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「胸算用」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
胸算用の意味
「胸算用」には次の意味があります。
・心の中で見積もりを立てること。胸勘定(むなかんじょう)。(出典:デジタル大辞泉)
「胸算用」をわかりやすく言うと、「心の中でおおよその見当をつけること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・もし僕の胸算用に誤りがないとすれば、あなたはとても危険な犯人を護送しなければならないことになるかもしれないと思われますよ。
(出典:三上於菟吉『暗号舞踏人の謎』)
・どう胸算用したって月十二万円の余裕はない。
(出典:山口瞳『酔いどれ紀行』)
・山田はひとことも発言しなかった。頭取のチャンスがめぐってきた、と胸算用していたかもしれない。
(出典:高杉良『金融腐蝕列島(下)』)
・しかし皮肉な運のやつは、そういうおれの胸算用も見透かしてしまうかも知れないな。
(出典:芥川龍之介『藪の中・将軍』)
・いい金儲になりそうだわ、とひそかに胸算用していました。
(出典:桐生操『きれいなお城の怖い話』)
類語
・心算(しんさん)
意味:心中(しんちゅう)の計画。こころづもり。心計。胸算用。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・心積り(こころづもり)
意味:心の中であらかじめ考えておくこと。心中の予定・計画。(出典:デジタル大辞泉)
・そろばん勘定(そろばんかんじょう)
意味:金銭的な損得についての勘定。金銭勘定。(出典:デジタル大辞泉)
・皮算用(かわざんよう)
意味:物事がまだ実現しない前から、あれこれあてにして計算すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・値踏み(ねぶみ)
意味:値段を見積もってつけること。評価。値積もり。(出典:デジタル大辞泉)