肯定
「意見に肯定する」などのように使う「肯定」という言葉。
「肯定」は、音読みで「こうてい」と読みます。
「肯定」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「肯定」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
肯定の意味
「肯定」には次の意味があります。
・いかにももっともだと思って認めること。また、積極的に物事の意義を認めること。伝統的な論理学では、ある命題で、主語と述語の関係を「である」のかたちで承認すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
同意することや賛同することを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だから彼の思想を肯定するには、現代の批判なしにはできないのである。
(出典:ロレンス/飯島淳秀訳『チャタレイ夫人の恋人』)
・が、なによりも否定も肯定もしない態度が雄弁に語っているではないか。
(出典:千葉暁『アルス・マグナ4 大いなる秘法 邪教の都』)
・女はその様子から肯定を感じとったのだろう、部屋のなかに入ってきた。
(出典:小野不由美『十二国記 1 月の影 影の海(上)』)
・と言うのは、われわれは、結局肯定したいから否定するのだからである。
(出典:三好十郎『恐怖の季節』)
・だが私はその押し殺したような無表情さに、かえって肯定の返事を観た。
(出典:半村良『およね平吉時穴道行』)
類語
・是認(ぜにん)
意味:よいとして認めること。そうであると認めること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・公認(こうにん)
意味:おおやけの認定。国家、社会、政党などが正式に認めること。また、一般に、親、世間などが認めること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・認める(みとめる)
意味:正しいとして、また、かまわないとして受け入れる。(出典:デジタル大辞泉)
・容認(ようにん)
意味:よいとして認め許すこと。認容。(出典:デジタル大辞泉)
・承認(しょうにん)
意味:正当であると認めること。一定の事実を認めること。肯定の意志を表示すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)