肩慣らし
「本番前の肩慣らし」などのように使う「肩慣らし」という言葉。
「肩慣らし」は、訓読みで「かたならし」と読みます。
「肩慣らし」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「肩慣らし」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
肩慣らしの意味
「肩慣らし」には次の意味があります。
・野球などで、ボールを軽く投げて肩の調子を整えること。転じて、仕事や作業などを本格的に始める前に準備をすること。(出典:デジタル大辞泉)
ボールを投げるスポーツで、軽くボールを投げて肩の調子を整えることを意味する言葉が転じて、ある作業を始める前の軽い準備のことを指すようにもなった言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・肩慣らしがてらか微妙にその場で小さな動きを試しているだけだ。
(出典:有川浩『キケン』)
・どうやら今までのは『肩慣らし』でしかなかったらしい。
(出典:榊一郎『神曲奏界ポリフォニカ 3 スパーティング・クリムゾン』)
・肩慣らしに手術リストをながめる。
(出典:海堂尊『チーム・バチスタの栄光(上)』)
・先発投手はマウンドで投球練習をはじめ、野手たちはボールを回しあって肩慣らしをしていた。
(出典:吉村達也『ワンナイトミステリー6 「シアトルの魔神」殺人事件』)
・ゆっくりと、肩慣らしのつもりで。
(出典:奥田英朗『イン・ザ・プール』)
・肩慣らしをしたいなら付き合うぞ。
(出典:秋山瑞人『猫の地球儀 その1 焔の章』)
・ダークスーツを纏った長身に携え、肩慣らしのようにグルリと振るった得物は、身長を二回りほども超える鈍色の剛槍。
(出典:高橋弥七朗『灼眼のシャナ 第16巻』)
・「おい、何しとるだ」 「はっ、肩慣らしを」 「ド素人が、カッコつけるでねえ」 「はっ、すいません」 「さあ、投げろや」 男は尻をやたらうしろに突き出した、いわゆる屁っぴり腰の構えで、その尻をくねくね動かしてリズムをとっている。
(出典:つかこうへい『長島茂雄殺人事件』)