老獪
「老獪な男」などのように使う「老獪」という言葉。
「老獪」は、音読みで「ろうかい」と読みます。
「老獪」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「老獪」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
老獪の意味
「老獪」には次の意味があります。
・経験を積んでいて、悪賢いこと。世慣れてずる賢いこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「老」は「年をとる」、「獪」は「悪賢い」という意味を持つ漢字です。
「老獪」で「世俗の経験を積み、悪賢いこと」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その老獪なやり口を思うと、蟹江はまったく忌々しい気分になってきます。
(出典:梅崎春生『Sの背中』)
・その性格は八十二歳にもなって老獪さを増すばかりだ。
(出典:池上永一『あたしのマブイ見ませんでしたか』)
・老獪な騎手であったなら、馬を内埒に寄せていって逃げきるところ。
(出典:山口瞳『草競馬流浪記』)
・彼は彼なりに老獪の一面も持っている。
(出典:山田風太郎『明治十手架(上) 山田風太郎明治小説全集13』)
・老獪であるからこそ、事業が成功したともいえる。
(出典:佐藤正明『陽はまた昇る 映像メディアの世紀』)
類語
・狡っ辛い(こすっからい)
意味:ずるく抜け目がない。(出典:デジタル大辞泉)
・邪知深い(じゃちぶかい)
意味:悪知恵がよく働く。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・悪賢い(わるがしこい)
意味:悪いほうによく知恵がまわる。(出典:デジタル大辞泉)
・狡猾(こうかつ)
意味:ずるく悪賢いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・トリッキー
意味:ずるいさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)