老婆心
「老婆心で申し上げる」などのように使う「老婆心」という言葉。
「老婆心」は、音読みで「ろうばしん」と読みます。
「老婆心」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「老婆心」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
老婆心の意味
「老婆心」には次の意味があります。
・年とった女性が、度を越してあれこれと気を遣うこと。転じて、必要以上に世話をやこうとする自分の気持ちを、へりくだっていう語。(出典:デジタル大辞泉)
「老婆心」とは、必要以上の親切心から余計かもしれない忠告を、口出ししたりするときなどに用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・老婆心で申し上げると、臨死体験とは医師によってほとんど「ご臨終」という判断を受けながら、どうしたことか戻ってきた人の体験である。(出典:玄侑宗久『死んだらどうなるの?』)
・遊び相手に不自由しているんなら、もっと別の部室に行ったほうがいいと老婆心ながら申し添えたいところだ。(出典:谷川流『5 涼宮ハルヒの棒 走』)
・わしがこんな長いこと君に話をしたのは、ただ君にあまり軽はずみな真似をさせまいとという老婆心からにほかならぬ。(出典:スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(下)』)
・それは、その通り。聞きようによってはえらく失礼にも思えるその老婆心は、非常に的を射たものだった。(出典:西尾維新『新本格魔法少女りすか 2』)
・なお、老婆心ながらお断りしておきますが、本書は、ただ単に女性にモテる男になりたいと思っている人には期待はずれになるでしょう。(出典:岩月謙司『女は男のどこを見ているか』)
類語
・僭越(せんえつ)
意味:自分の地位や立場を越えて出過ぎたことをすること。(出典:デジタル大辞泉)
・お節介(おせっかい)
意味:いらぬことに口出ししたり、余計な世話をしたりすること。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・余計な御世話(よけいなおせわ)
意味:不必要なおせっかい。他人の助言や手助けを拒絶するときに言う。大きなお世話。(出典:デジタル大辞泉)
・差出がましい(さしでがましい)
意味:必要以上に、他人のことに関与しようとする。出過ぎた感じである。(出典:デジタル大辞泉)
・しゃしゃり出る(しゃしゃりでる)
意味:厚かましくでしゃばる。(出典:デジタル大辞泉)