美辞麗句
「美辞麗句がならぶ」などのように使う「美辞麗句」という言葉。
「美辞麗句」は、音読みで「びじれいく」と読みます。
「美辞麗句」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「美辞麗句」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
美辞麗句の意味
「美辞麗句」には次の意味があります。
・美しく飾りたてた言葉や文句。(出典:デジタル大辞泉)
「美辞麗句」をわかりやすくいうと、心地よく感じる言葉という意味になります。良く見せようとするという意味の「飾り立てる」も含まれているので、見せかけやうわべだけの言葉というネガティブな意味で使われることもある言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・粉骨砕身などという美辞麗句をいくら並べても、心に誠がなければ何にもなりません。
(出典:角田房子『甘粕大尉 ―増補改訂』)
・ロボス司令官の放送は、美辞麗句ではあっても、まるきり虚偽ではなかった。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説外伝 1 星を砕く者』)
・信頼や愛情や友情や正義や、そうした美辞麗句がすべてむなしく感じられた。
(出典:賀東招二『フルメタル・パニック!9 つどうメイク・マイ・デイ』)
・こうした原因をよく承知していれば、美辞麗句にそうまどわされることもないであろう。
(出典:アラン/宗左近訳『幸福について(上)』)
・しかし今からでもいいから自己の推薦状を美辞麗句で書いて出せばいい。
(出典:与謝野晶子『源氏物語』)
類語
・甘言(かんげん)
意味:相手の気に入りそうなうまい言葉。相手の気分をよくさせて取り入るための言葉。甘辞。甘語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・巧言(こうげん)
意味:巧みに言い回した言葉。口先だけでうまく言うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・巧言令色(こうげんれいしょく)
意味:言葉を飾り、心にもなく顔つきを和らげて、人にこびへつらうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・惹句(じゃっく)
意味:人の心をひきつける短い文句。特に広告文などで、誇張してうたい上げた文句。(出典:デジタル大辞泉)
・リップサービス(lip service)
意味:口先だけで調子のよいことを言うこと。世辞。(出典:デジタル大辞泉)