緘口
「緘口令が出された」などのように使う「緘口」という言葉。
「緘口」は、音読みで「かんこう」と読みます。
「緘口」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「緘口」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
緘口の意味
「緘口」には次の意味があります。
・口を閉じて何も言わないこと。緘黙。(出典:デジタル大辞泉)
主に「緘口令」で用いられ、秘密を守るために沈黙を貫くことを言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あの実験の結果、目撃したことは、大学の上層部の数名に告げたものの、厳重な緘口令が一般への膾炙を食いとめたはずである。
(出典:菊地秀行『妖戦地帯1 淫鬼篇』)
・田文相に呼びつけられて、管下の美濃部派自由主義教授達に緘口令を敷いたと聞いているのは本当だろうか。
(出典:戸坂潤『社会時評』)
・論敵や流行作家を緘口せしめることが何等かの絶對的意義を有しているかのように彼等は思いこんでいる。
(出典:平林初之輔『文芸運動と労働運動』)
・緘口令は守られているようです。
(出典:シムノン/稲葉明雄訳『怪盗レトン』)
・いくら緘口令を敷いても、「ホシに飛ばれたらしい」という情報は、記者たちのもとへ続々と入ってくる。
(出典:本田靖春『誘拐』)
類語
・緘黙(かんもく)
意味:口を閉じて、しゃべらないこと。おしだまること。だんまり。無言。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・沈黙(ちんもく)
意味:だまりこむこと。口をきかないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・黙秘(もくひ)
意味:何も言わないでだまっていること。(出典:デジタル大辞泉)
・無言(むごん)
意味:物を言わないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・不言(ふげん)
意味:ことさら口に出して言わないこと。また、口をきかないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)