絆される
「情に絆される」などのように使う「絆される」という言葉。
「絆される」は、訓読みで「ほだされる」と読みます。
「絆される」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「絆される」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
絆されるの意味
「絆される」には次の意味があります。
・情に引きつけられて、心や行動の自由が縛られる。(出典:デジタル大辞泉)
「絆される」はもともと「体の自由を物理的に束縛される」という意味の言葉ですが、転じて「心の自由を束縛される」という意味でも使います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・アフリカ系アメリカ人の係員は、絆されたのか一瞬だけ表情を曇らせる。
(出典:喬林知『今日からマ王 第12巻 外伝 「息子はマのつく自由業!?」』)
・こうなると細君も相談相手にならず親友も依頼するに足らなかったか、ついに義理に絆されて南軍についた。
(出典:新渡戸稲造『自警録』)
・丙辰の筮仕ぜいしは柏軒が数多すうたの小事情に絆されて、忍んで命を奉じたのであつた。
(出典:森鴎外『伊沢蘭軒』)
・よもや情に絆された、などという事はあるまいな!
(出典:奈須きのこ『Fate/stay night 桜 Heavens Feel NormalEnd 櫻の夢』)
・対等の立場で友好の抱擁を交わし、共に生きようなどと誓う気になりますか? ああ、あなたなら絆されてしまうかもしれませんね。
(出典:喬林知『今日からマ王 第11巻 「めざせマのつく海の果て!」』)
類語
・呑まれる(のまれる)
意味:相手の態度やその雰囲気などに圧倒される。(出典:大辞林 第三版)
・引かされる(ひかされる)
意味:気持ちが強くひきつけられる。引かれる。(出典:大辞林 第三版)
・巻れる(まかれる)
意味:言いなりになる。牛耳られる。まるめこまれる。(精選版 日本国語大辞典)
・情に脆い(じょうにもろい)
意味:人情に動かされやすい。(出典:大辞林 第三版)
・情に厚い(じょうにあつい)
意味:相手を思いやる心が豊かである。(出典:大辞林 第三版)