神無月
「神無月の夜明け」などのように使う「神無月」という言葉。
「神無月」は、「かんなづき」と読みます。
「神無月」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「神無月」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
神無月の意味
「神無月」には次の意味があります。
・陰暦10月の異称。(出典:日本大百科全書)
わかりやすく言えば「10月」のことです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・なまずの様子からすると、神無月の間もあまり呑気には構えていられない。
(出典:万城目学『鹿男あをによし』)
・この月は諸々もろもろの神が出雲に行くので社やしろを留守にするから神無月と言うらしい。
(出典:宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話 紫紺のつばめ』)
・神無月かんなづきの松の落葉とか昔は称となえたものだそうだが葉を振ふるった景色けしきは少しも見えない。
(出典:夏目漱石『趣味の遺伝』)
・そこで日本全体は神無月になりますが、出雲だけは神有月ちゅうわけです。
(出典:上坂冬子『おんなの一人旅』)
・神無月をのぞく十一ヶ月は、毎日毎日、案件の作成に追われている。
(出典:森見登美彦『四畳半神話大系』)
・九州その他の神無月を中心とした神の旅でも、土地によりまた神によって、出発と帰還の日が全く同じではない。
(出典:柳田国男『年中行事覚書』)
・是ここにおいてか神無月の語は一歩も動かざるを見るべし。
(出典:正岡子規『俳諧大要』)
・ときは十月神無月、出雲大社に日本全国の神々が集まって縁結びをする。
(出典:三遊亭金馬『江戸前の釣り』)