異存
「異存はあるか」などのように使う「異存」という言葉。
「異存」は、音読みで「いぞん」と読みます。
「異存」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「異存」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
異存の意味
「異存」には次の意味があります。
・他人とは違った、または、反対の意見、考え。異議。異見。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「異存」は、「異存はない」と、否定の言葉を付けて使うことが多いです。
「異存はない」で「反対の意見はない」というような意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・日本歴史がこのようなものであることは、だれも異存はないと思います。
(出典:石田英一郎『日本文化論』)
・ぼくにしても今の話題を中止することに、異存があるはずはなかった。
(出典:樋口有介『ぼくと、ぼくらの夏』)
・もしこの話を聞くものが、嫉妬だというなら、僕には少しも異存がない。
(出典:夏目漱石『彼岸過迄』)
・私としてもべつに異存はないので、上司につづいてドアから廊下へ出た。
(出典:田中芳樹『薬師寺涼子の怪奇事件簿4 クレオパトラの葬送』)
・わたしたちとしてもかれの護衛を受けることに少しも異存はなかった。
(出典:バローズ/佐藤高子訳『危機のペルシダー』)
類語
・抗議(こうぎ)
意味:相手の発言・決定・行為などを不当として、反対の意見・要求を主張すること。(出典:デジタル大辞泉)
・異存(いぞん)
意味:不承知らしいようす。また、非難するような顔つき。(出典:デジタル大辞泉)
・意義(いぎ)
意味:一つの意見に対して、反対または不服であるという意見。(出典:デジタル大辞泉)
・反論(はんろん)
意味:相手の議論に対して言いかえすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・反対(はんたい)
意味:ある意見などに対して逆らい、同意しないこと。否定的であること。(出典:デジタル大辞泉)