甘美
「甘美な経験」などのように使う「甘美」という言葉。
「甘美」は、音読みで「かんび」と読みます。
「甘美」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「甘美」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
甘美の意味
「甘美」には次の意味があります。
・心地よくうっとりとした気持ちにさせること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
味が良いという意味が転じて、物事に気持ち良くさせられる感覚を表します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼にとってはあの苦しい戦いの記憶は半ば甘美なものとなっていたのだ。
(出典:伏見健二『サイレンの哀歌が聞こえる』)
・音楽とは、この連中にとって最も甘美に時間の中で死んでしまうことだ。
(出典:福永武彦『風土』)
・彼女が甘美な体のほてりに包まれているとき、頭の中で少年の声がした。
(出典:ジョン・ヴァーリイ『バービーはなぜ殺される』)
・かつてはわたしを悩ましたものも、みな甘美の姿となって現われたのだ。
(出典:ジッド/石川淳訳『背徳者』)
・この瞬間、私をとらえた甘美な感情はなんと表現してよいかわからない。
(出典:プーシキン/高橋包子訳『スペードの女王・大尉の娘』)
類語
・可愛い(かわいい)
意味:小さいもの、弱いものなどに心引かれる気持ちをいだくさま。(出典:デジタル大辞泉)
・スイート
意味:甘いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・芳しい(かぐわしい)
意味:心が引かれる。好ましい。すばらしい。(出典:デジタル大辞泉)
・愛おしい(いとおしい)
意味:大事にして、かわいがりたくなるさま。たまらなくかわいい。(出典:デジタル大辞泉)
・めんこい
意味:かわいい。愛らしい(出典:デジタル大辞泉)