烏帽子
「烏帽子をかぶる」などのように使う「烏帽子」という言葉。
「烏帽子」は、音読みで「えぼし」と読みます。
「烏帽子」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「烏帽子」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
烏帽子の意味
「烏帽子」には次の意味があります。
・男性のかぶり物の一種。公家(くげ)・武家の平服用,庶民の外出用などに広く用いられた。(出典:百科事典マイペディア)
烏帽子は中国の冠が変化したものです。
日本では髷を結っていたので、それに合わせて形を変えました。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・俺のものとは違う、長い尾のような飾りがついた烏帽子をかぶっている。
(出典:米澤穂信『古典部シリーズ4 遠まわりする雛』)
・傍らに一頭の馬だけをつなぎ止めて、烏帽子姿の男が一人立っている。
(出典:三雲岳斗『カーマロカ 将門異聞』)
・烏帽子を又太郎の頭上に置く役がその日の主賓であり花形でもあった。
(出典:新田次郎『新田義貞(上)』)
・たまたま来ていた烏帽子右近も、兵庫の妾の狭霧も緊張した顔をみせた。
(出典:山田風太郎『軍艦忍法帖』)
・彼はぶるっと頭を振ると、近くに転がっていた烏帽子を濡れた頭に載せた。
(出典:坂東眞砂子『蛇鏡』)
類語
・折烏帽子(おりえぼし)
意味:行動しやすいように細かに折りたたんだ烏帽子。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・帽子(ぼうし)
意味:頭にかぶるもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冠(かんむり)
意味:頭にかぶるもの。特に、束帯、衣冠などの時、頭にかぶる物。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・笠(かさ)
意味:日光・雨・雪などが当たらないように頭にかぶるもの。藺(い)・菅(すげ)などで浅い円錐形に作る。(出典:デジタル大辞泉)
・侍烏帽子(さむらいえぼし)
意味:折烏帽子の一種。多く武士のかぶったもので、行動しやすいように折りたたんだもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)