為す術がない
「もはや為す術がない」などのように使う「為す術がない」という言葉。
「為す術がない」は、訓読みで「なすすべがない」と読みます。
「為す術がない」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「為す術がない」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
為す術がないの意味
「為す術がない」には次の意味があります。
・ 行えることがない。できる手段がない。手詰まり。「施す術がない」などとも言う。(出典:実用日本語表現辞典)
分かりやすく言うと、悪い状況・物事に対して、それを改善する余地が無い様子のことです。
似た意味の言葉として、「手の打ちようがない」や「八方ふさがり」などがあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・いくら恐れを知らぬ戦士でも、自然の力の前では、為す術をもたない。
(出典:竹河聖『風の大陸 第28巻 最終章 祈り』)
・実際、彼がここにやってこなければ為す術もなく学園都市は崩壊していただろう。
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第5巻』)
・結局、文哉は言葉を失い、為す術もないまま、うなだれて立ち上がった。
(出典:乃南アサ『躯(からだ)』)
・為す術がある限り、自分は生きていなければ嘘だと思った。
(出典:奈須きのこ『Fate/stay night セイバー Fate TrueEnd 夢の続き』)
・人々が為す術を忘れて茫然それを見ていたのは、それが津右衛門の幽霊の再現だと思ったせいだ。
(出典:坂口安吾『明治開化 安吾捕物』)
・私の父にはもう為す術は無い。
(出典:同人『十二国記』)
・われわれには外に、為す術など見当たりませんでした。
(出典:R・E・ハワード『征服王コナン』)
・ぼーっとしていた俺は、為す術もなく運ばれた。
(出典:奈須きのこ『歌月十夜-42 年越し月姫~未来へのカウントダウン~』)