火鉢
「火鉢で暖を取る」などのように使う「火鉢」という言葉。
「火鉢」は、訓読みで「ひばち」と読みます。
「火鉢」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「火鉢」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
火鉢の意味
「火鉢」には次の意味があります。
・灰を入れ、中に炭火をおこして、暖房や湯沸かしなどに用いる道具。(出典:デジタル大辞泉)
「火鉢で暖を取る」は「炭火をおこした道具で暖を取る」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ではこれ位ですかといって私は火鉢の火の上に手をかざして見たりもした。
(出典:小出楢重『大切な雰囲気』)
・彼は火鉢を運んで来て、このまま父といつまでもこうしていたいと思った。
(出典:横光利一『旅愁』)
・そして口にする間もない煙管を持ったまま、火鉢の前に立膝をしていた。
(出典:徳田秋声『躯』)
・連中が出ていってしまってからも私はトホンとして火鉢のそばにいた。
(出典:長谷川時雨『松井須磨子』)
・朝家へ入って来ると、女は興奮したような顔をして火鉢の前に坐っていた。
(出典:徳田秋声『黴』)
類語
・暖房(だんぼう)
意味:建物や部屋の内部を暖めること。また、その装置。(出典:デジタル大辞泉)
・熱(ねつ)
意味:あついこと。肌に感じるあつさ。気候などの暑さ。また、高い気温。(出典:デジタル大辞泉)
・ヒーター
意味:暖房装置。暖房器具。(出典:デジタル大辞泉)
・囲炉裏(いろり)
意味:室内の床の一部を四角に切り抜いて火をたくようにした場所。暖房・煮炊きに用いる。炉。(出典:デジタル大辞泉)
・暖炉(だんろ)
意味:火をたいて部屋を暖める炉。特に、壁に設けたもの。(出典:デジタル大辞泉)