濃密
「濃密な時間を過ごす」などのように使う「濃密」という言葉。
「濃密」は、音読みで「のうみつ」と読みます。
「濃密」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「濃密」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
濃密の意味
「濃密」には次の意味があります。
・濃くてこまやかであるさま。密度が濃いさま。また、密集しているさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
密度が高く濃いことより、とても濃いことを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それはおそらく濃密な眠りの中にしか見出すことのできないものだった。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK3』)
・夜は新しい闇の濃密さを持ったように見え、かれらを識別できなかった。
(出典:C・L・ムーア『N・W・スミス&ジレル・シリーズ(全4巻) 3 暗黒界の妖精』)
・ぼくはかつてそのときほど濃密な感情で太郎を愛したことはなかった。
(出典:開高健『パニック・裸の王様』)
・電気を消してからは、よりいっそう相手の肌の感触が濃密に感じられた。
(出典:乾くるみ『イニシエーション・ラブ』)
・そのずっと上のほうでは、壁が湾曲して、濃密な霧のなかに消えていた。
(出典:ブリン『サンダイバー』)
類語
・濃い(こい)
意味:密度が高い。充実している。また、ぎっしりと並んだり詰まったりしている。(出典:デジタル大辞泉)
・深い(ふかい)
意味:物事の程度や分量、また、かかわりなどが多い。(出典:デジタル大辞泉)
・濃やか(こまやか)
意味:濃密なさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・濃厚(のうこう)
意味:濃くあついさま。こってりとしたさま。きわめて濃いさま。色、味、匂いなど五感に受ける刺激の強いさまをいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・濃度(のうど)
意味:色の深さ。物体が光を吸収する程度を示す。(出典:精選版 日本国語大辞典)