満天
「満天の星空を見る」などのように使う「満天」という言葉。
「満天」は、音読みで「まんてん」と読みます。
「満天」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「満天」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
満天の意味
「満天」には次の意味があります。
・空に満ちていること。また、空一面。(出典:精選版 日本国語大辞典)
空一面に広がっていることを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・満天に煌く星々の下を、花の香りに包まれて二人は寄り添って歩いた。
(出典:森村誠一『分水嶺』)
・空にはとても東京では見られないような数の星が満天に冴えわたって光輝している。
(出典:横尾忠則『わが坐禅修行記』)
・またたく光の一点に、満天の星空を見上げるイタガキの姿が小さく見えた。
(出典:角田光代『ピンク・バス』)
・月がない夜は、満天に星が煌めいていても、進む方角を何とか知るぐらいだ。
(出典:黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 6 終焉の巻』)
・いまはまだ見えないが、常ならぬものが満天の星空のしたに紛れ込んでいる。
(出典:犬村小六『とある飛空士への追憶』)
類語
・一天(いってん)
意味:空全体。空一面。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・一円(いちえん)
意味:ある地域全体。一帯。全域。(出典:デジタル大辞泉)
・雲際(うんさい)
意味:雲の果て、はるかな天空。また、はるか遠く、雲と地平線との接するあたり。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・半天(はんてん)
意味:天の半分。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・天涯(てんがい)
意味:空のはて。空のかぎり。また、きわめて遠いところ。故郷を遠く離れた土地。異郷。(出典:精選版 日本国語大辞典)