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湛えるとは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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湛える

「瞳の奥に大きな涙を湛える」などのように使う「湛える」という言葉。

「湛える」は、訓読みで「たたえる」と読みます。

「湛える」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「湛える」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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湛えるの意味

「湛える」には次の二つの意味があります。

1 液体などをいっぱいに満たす。
2 ある表情を浮かべる。感情を顔に表す。(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

湛えるの意味①「液体などをいっぱいに満たす。」

「湛える」の一つ目の意味は「液体などをいっぱいに満たす。」です。

この意味では、液体に対して使われることが多く「水槽の水を湛える」「涙を湛える」のようなときに使います。

具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・焔の下は何だろうとよく見ると、そこには清澄な水が湛えられてあった。
(出典:海野十三『火葬国風景』)

・不思議な魔力を湛えながら沈黙している水の姿ほど凄いものはあるまい。
(出典:木暮理太郎『渓三題』)

・この旧火口らしい穴の底には異常に鮮かな青緑の水を湛えた湖があった。
(出典:倉橋由美子『アマノン国往還記』)

・彼らは、腹を抱えて笑いながらも、目にはいっぱいの涙を湛えていた。
(出典:菊池寛『乱世』)

類語

瀰漫(びまん)
意味:水が満ちあふれること。(出典:デジタル大辞泉)

彭湃(ほうはい)
意味:水勢などのさかんなさま。(出典:普及版 字通)

漲る(みなぎる)
意味:水が満ちて、あふれるほど勢いが盛んになる。(出典:デジタル大辞泉)

湛水(たんすい)
意味:水田、ダムなどに、水をいっぱいに満ちたたえること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

湛えるの意味②「ある表情を浮かべる。感情を顔に表す。」

「湛える」の二つ目の意味は「ある表情を浮かべる。感情を顔に表す。」です。

この意味では、顔の表情に使われることが多く「満面の笑みを湛える」「苛々を湛える」などのような場面で使います。

具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・妻の顔は昨夜からひきつづいている不機嫌な苛々したものを湛えていた。
(出典:原民喜『美しき死の岸に』)

・黙示録がどうなったのか訊きもせず、殺意だけを蛇のような瞳に湛えて。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター4 エイリアン黙示録』)

・そして微笑を湛えた芳子の匂うような美しさに、人々は目を瞠っていた。
(出典:三浦綾子『銃口』)

・それは何という不遜さと共に、何という謙譲さを湛えていることだろう。
(出典:原口統三『二十歳のエチュード』)

類語

満ちる(みちる)
意味:ある感情・気持ちなどがいっぱいにゆきわたる。(出典:デジタル大辞泉)

浮かべる(うかべる)
意味:表面に表し出す。(出典:デジタル大辞泉)

帯びる(おびる)
意味:その気味がある。(出典:デジタル大辞泉)

現れる(あらわれる)
意味:感情・思想などが表面から知られる状態になる。(出典:デジタル大辞泉)

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