涵養
「常識を涵養する」などのように使う「涵養」という言葉。
「涵養」は、音読みで「かんよう」と読みます。
「涵養」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「涵養」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
涵養の意味
「涵養」には次の意味があります。
・自然に水がしみこむように、徐々に教え養うこと。だんだんに養い育てること。(出典:日本国語大辞典)
わかりやすく言えば、「教育などによりゆっくりと成長させて行くこと」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こうしたことも結局郷土人に科学の知識を涵養しようとする私の努力だったのです。(出典:牧野富太郎『牧野富太郎自叙伝』)
・この田舎では、音楽的趣味を涵養することはおそらくできなかった。(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・警戒心と戦力の涵養と極端な秘密主義とはそれ以来である。(出典:松本清張『赤い氷河期』)
・この観念の涵養は漫りにくりかえすことによりて目的を果たし得るものでない。(出典:新渡戸稲造『自警録』)
・ラッシュの地下鉄で忍耐心を涵養しながら、二〇分後に桜田門駅に着いた。(出典:田中芳樹『薬師寺涼子の怪奇事件簿3 巴里・妖都変』)
類語
・教養(きょうよう)
意味:教え育てること。教育。(出典:日本国語大辞典)
・培養(ばいよう)
意味:物事の根本を養い育てること。(出典:日本国語大辞典)
・育成(いくせい)
意味:育てて大きくすること。育てあげること。(出典:日本国語大辞典)
・練成(れんせい)
意味:心身・技術などを鍛えて立派なものにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・躾ける(しつける)
意味:礼儀作法や芸などを教え込む。(出典:デジタル大辞泉)