水臭い
「水臭い性格」などのように使う「水臭い」という言葉。
「水臭い」は、訓読みで「みずくさい」と読みます。
「水臭い」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「水臭い」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
水臭いの意味
「水臭い」には次の二つの意味があります。
1 水分が多くて味が薄い。水っぽい。
2 よそよそしい。他人行儀である。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
水臭いの意味①「水分が多くて味が薄い。水っぽい。」
「水臭い」の一つ目の意味は「水分が多くて味が薄い。水っぽい。」です。
この意味では、味覚に関して使われます。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・あんな水臭いものを隣で飲むもんだから、こちらの酒まで美味しくなくなるっていうもんですよ。
・カクテルやワインは普通の代物だが、ここのビールはひどく水臭い。
・ここで出されたカレーが、驚くほど水臭くて、本来の香ばしい味もしなかった。
・日にちの経過した刺身が妙に水臭くて、食膳に出せるものではない。
・地元の市議会議員が水揚げしたばかりのタコを食したものの、味は水臭いと感想を述べた。
水臭いの意味②「よそよそしい。他人行儀である。」
「水臭い」の二つ目の意味は「よそよそしい。他人行儀である。」です。
この意味では、態度や性格に関して使われます。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・帰ってきた途端にまた行ってしまうなんて、あんまり水臭いじゃないか。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(下)』)
・おるい様と私の仲で、そんなことをお気にかけられるのは水臭い。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 30 鬼女の花摘み』)
・それはまるで、旧友に対して「水臭いぞ」と言っているようでもあった。
(出典:吉村達也『ふたご』)
・そんなの水臭いです、と夕乃にはよく叱られるが、けじめのようなもの。
(出典:片山憲太郎『紅 第1巻』)
・それにねえ、横田さん夫婦は、君が想像するような水臭い間じゃない。
(出典:豊島与志雄『反抗』)