毀誉褒貶
「毀誉褒貶二つの評価が生まれた」などのように使う「毀誉褒貶」という言葉。
「毀誉褒貶」は、音読みで「きよほうへん」と読みます。
「毀誉褒貶」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「毀誉褒貶」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
毀誉褒貶の意味
「毀誉褒貶」には次の意味があります。
・ ほめたり、悪口を言ったりすること。（出典：精選版 日本国語大辞典）
漢字一つ一つを分解してみると、「毀」はそしる（悪く言うという意味）。
「誉」と「褒」はほめる、「貶」はけなすという意味を持っている感じです。
それを組み合わせた「毀誉褒貶」も、褒めたり悪口やけなす言葉を言うという意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・小説は最も現代的な雑誌に発表され、例によって毀誉褒貶相なかばした。
（出典：ロレンス／飯島淳秀訳『チャタレイ夫人の恋人』）
・毀誉褒貶はだれにもあることだが、これほどそれが甚だしい人も珍しい。
（出典：山田風太郎『エドの舞踏会 山田風太郎明治小説全集8』）
・この韻文が、当時の女性たちに毀誉褒貶を与えたことは、申すまでもあるまい。
（出典：ペロー『ペロー童話集(眠れる森の美女・赤ずきんちゃん・シンデレラ 他)』）
・東京の女学校長で、あらゆる毀誉褒貶を一身に集めたことのある人である。
（出典：森鴎外『青年』）
・美紀子にとって、彼らは地上の毀誉褒貶から隔絶された純真な山男であった。
（出典：森村誠一『日本アルプス殺人事件』）
類語
・毀誉（きよ）
意味：そしることとほめること。（出典：精選版 日本国語大辞典）
・賛否両論（さんぴりょうろん）
意味：そのことについて、賛成と反対の両方の意見があること。（出典：デジタル大辞泉）
・賞罰（しょうばつ）
意味：褒めることと罰すること。（出典：デジタル大辞泉）
・信賞必罰（しんしょうひつばつ）
意味：功労のある者には約束どおり賞を与え、罪をおかした者は必ず罰すること。（出典：精選版 日本国語大辞典）
・上げ下げ（あげさげ）
意味：褒めたりけなしたりすること。（出典：デジタル大辞泉）
