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殊更とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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殊更

「殊更寒い」などのように使う「殊更」という言葉。

「殊更」は、訓読みで「ことさら」と読みます。

「殊更」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「殊更」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。

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殊更の意味

「殊更」には次の二つの意味があります。

1 わざと。わざわざ。故意に。
2 とりわけ。中でも。格別。(出典:精選版 日本国語大辞典)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

殊更の意味①「わざと。わざわざ。故意に。」

殊更の一つ目の意味は「わざと。わざわざ。故意に。」です。

意図的にそうすることを言います。
「殊更に困った顔を見せる」で「わざと困った顔を見せる」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。

使い方・例文

・言って雰囲気を殊更悪くする必要はないし、そもそも、言う必要もないことだ。
(出典:西尾維新『新本格魔法少女りすか 2』)

・彼女は僅かに呆れを覗かせたが、次いで殊更に顔を神妙にしてみせた。
(出典:同人『魔法使いの夜~Wicth on the Holy-Night~』)

・陳重は殊更に勝ちを夫人に譲り、例の金歯を現わして微笑して夫人に云う。
(出典:松本清張『小説東京帝国大学(上)』)

・己を狙う殺人者の存在を知りながら、殊更大騒ぎしようとはしない。
(出典:綾辻行人『人形館の殺人』)

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類語

故意(こい)
意味:意識して行なうこと。わざとすること。また、その気持。(出典:精選版 日本国語大辞典)

態態(わざわざ)
意味:しなくてもいいのに故意にするさまを表わす語。わざと。(出典:精選版 日本国語大辞典)

作意(さくい)
意味:たくらみの心。(出典:デジタル大辞泉)

態と(わざと)
意味:意識して、また、意図的に何かをするさま。ことさら。故意に。わざわざ。(出典:デジタル大辞泉)

殊更の意味②「とりわけ。中でも。格別。」

「殊更」の二つ目の意味は「とりわけ。中でも。格別。」です。

わかりやすく言えば「特に」という意味です。
「今年の冬は殊更寒い」で「今年の冬は特に寒い」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。

使い方・例文

・眼で見る力を失ったかわりに、耳で聞くことが、殊更鋭敏になったのであろう。
(出典:宮城道雄『音の世界に生きる』)

・ぎらぎらと瞬く無数の星は空の地を殊更寒く暗いものにしていた。
(出典:有島武郎『カインの末裔』)

・今は殊更この日記が私には必要に感じられるのだ。
(出典:ベルナノス『田舎司祭の日記』)

・私は殊更にフランス料理を嫌悪するのではなくて、一品ならばいいのである。
(出典:山口瞳『酔いどれ紀行』)

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類語

殊に(ことに)
意味:とりわけ。(出典:デジタル大辞泉)

別段(べつだん)
意味:(あとに打消しの語を伴って用いる)特にとりたてて言うほどではないさま。とりわけ。(出典:デジタル大辞泉)

就中(なかんずく)
意味:その中でも。とりわけ。(出典:デジタル大辞泉)

特に(とくに)
意味:ことに。ことさらに。特別に。(出典:精選版 日本国語大辞典)

特別(とくべつ)
意味:物事の状態、性質などの度合が普通よりはなはだしい意を表わす。とりたてて。とりわけ。特に。(出典:精選版 日本国語大辞典)

格別/各別(かくべつ)
意味:程度のはなはだしいさま。また、特に他と区別されるさま。特別。とりたてて。(出典:デジタル大辞泉)

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