欲目
「欲目に見ても勝ち目はない」などのように使う「欲目」という言葉。
「欲目」は、重箱読みで「よくめ」と読みます。
「欲目」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「欲目」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
欲目の意味
「欲目」には次の意味があります。
・好意的立場や期待などの気持から実際以上によく見たり、自分に都合のよいように判断したりすること。また、そのような見方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「欲目」とは、感情や欲に左右され、主体的なものの見方をすることを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・親の欲目という部分を差し引いても、それは事実と言っても良いだろう。
(出典:井上堅二『バカとテストと召喚獣 6.5』)
・元々完全勝利などという変な欲目は持っていないのだろう。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 4 九校戦編 <下>』)
・子供の欲目かも知れないが、母も人並み以上に行き届いた人だと思う。
(出典:向田邦子『父の詫び状』)
・自分の演じた役への欲目からばかりでなく、私はこの二人よりもキャシアスの方がずっと好きだ。
(出典:芥川比呂志『決められた以外のせりふ』)
・親の欲目かもしれないが、あと五年もしたらきっとこの子はモデルみたいに綺麗になるに違いない。
(出典:山本文緒『プラナリア』)
類語
・偏見(へんけん)
意味:かたよった見方・考え方。ある集団や個人に対して、客観的な根拠なしにいだかれる非好意的な先入観や判断。(出典:デジタル大辞泉)
・贔屓目(ひいきめ)
意味:ひいきをする立場から見た好意的な見方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・僻目(ひがめ)
意味:物事をかたよった考えで判断すること。(出典:デジタル大辞泉)
・偏重(へんちょう)
意味:物事の一面だけを重んじること。(出典:デジタル大辞泉)
・固定観念(こていかんねん)
意味:ある人の心中に潜在して、つねに念頭を離れず、外界の動きや状況の変化によっても変革することが困難である考え。(出典:精選版 日本国語大辞典)