検挙
「事件の犯人が検挙される」などのように使う「検挙」という言葉。
「検挙」は、音読みで「けんきょ」と読みます。
「検挙」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「検挙」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
検挙の意味
「検挙」には次の意味があります。
・犯罪の被疑者を逮捕するなどして、司法警察機関が捜査手続きを行なうこと。広くは、書類送検または微罪処分を行なった場合をも含める。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「検挙」をわかりやすく説明すると、「犯罪の疑いがある人を逮捕し、警察や海上保安庁などの司法警察機関が捜査手続きを行うこと」という意味があります。冒頭の「事件の犯人が検挙される」で、「事件の犯人が逮捕され、警察により捜査手続きが行われた」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・重吉が検挙されてひろ子も別の警察にとめられていた時のことであった。
(出典:宮本百合子『乳房』)
・竜太は、自分が検挙された経緯を、中隊長に告白した日のことを思った。
(出典:三浦綾子『銃口』)
・すべて月内に犯人が検挙されていて九月にまで持ちこされた事件はない。
(出典:胡桃沢耕史『翔んでる警視正 平成篇1 警視正天山南路を行く』)
・これをけしかけた容疑者の一人として、当時十八歳の長次郎が検挙された。
(出典:大宅壮一『炎は流れる4 明治と昭和の谷間』)
・これまでの統計によると、九一年に検挙された密入国者は三百九十六人。
(出典:吾妻博勝『新宿歌舞伎町 マフィアの棲む街』)
・推理作家の中にすら、布についた指紋から犯人が検挙される話を書く人もいるくらいだ。
(出典:朔立木『死亡推定時刻』)
・犯罪を摘発し、犯罪者を検挙するのは警察の仕事だし、処罰するのは法律だ。
(出典:京極夏彦『魍魎の匣』)
・つまり、これからの犯罪はますます意図が不明になりやすく、検挙は困難になるということなのだろうか。
(出典:乃南アサ『紫蘭の花嫁』)