枝垂れ桜
「満開の枝垂れ桜」などのように使う「枝垂れ桜」という言葉。
「枝垂れ桜」は、「枝」は音読み「垂れ」「桜」は訓読みで「しだれざくら」と読みます。
「枝垂れ桜」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「枝垂れ桜」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
枝垂れ桜の意味
「枝垂れ桜」には次の意味があります。
・バラ科の落葉高木。ウバヒガンの変種で枝先が垂れ下がるもの。3月上旬に淡紅白色の花を開く。紅色の花をつけるベニシダレなど品種も多い。糸桜。しだりざくら。(出典:デジタル大辞泉)
桜の種類として有名なソメイヨシノよりも少し早い3月下旬に咲き始めます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・三人はトンネルを抜けて濠を渡り、いまも残る武家屋敷の前の枝垂れ桜を見て車に戻った。
(出典:渡辺淳一『メトレス 愛人』)
・ライトアップされた枝垂れ桜が、漆黒のスクリーンをバックに幻想的に浮かび上がっていた。
(出典:新堂冬樹『忘れ雪』)
・枝垂れ桜が満開というので平野神社まで足をのばし、北野にもどったとき、雑踏で坂田を見失った。
(出典:白石良夫『最後の江戸留守居役』)
・この並木道は枝垂れ桜。
(出典:嶽本野ばら『それいぬ 正しい乙女になるために』)
類語
・ソメイヨシノ
意味:バラ科の落葉高木で,公園木,街路樹などとして多く植えられるサクラ。若枝,葉,花序,萼などに腺質の開出軟毛があり,ヒガンザクラとオオシマザクラの雑種と判定される。(出典:百科事典マイペディア)
・エドヒガン
意味:バラ科(APG分類:バラ科)の落葉高木。高さ10~20メートルになる。樹皮は淡灰褐色で縦に割れ、小枝は細い。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・オオシマザクラ
意味:バラ科(APG分類:バラ科)の落葉高木。高さ8~15メートルになる。葉は倒卵状楕円(だえん)形、長さ8~13センチメートルで毛がなく、先は尾状にとがり、縁の鋸歯(きょし)の先は芒(のぎ)状になる。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・姥彼岸(うばひがん)
意味:バラ科サクラ属の落葉高木。山地に自生。枝先は細く、すべすべし、葉は長楕円形で縁にぎざぎざがある。3月ごろ、葉より先に、淡紅色の花を群生する。江戸彼岸。東あずま彼岸。(出典:デジタル大辞泉)