時の人
「2022年の時の人に選ばれる」などのように使う「時の人」という言葉。
「時の人」は、「ときのひと」と読みます。
「時の人」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「時の人」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
時の人の意味
「時の人」には次の意味があります。
・ 時流に乗って栄えている人。時を得て、権勢をふるっている人。非常に時めいている人。また、世間でうわさになっている人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
その時世・時代で活躍するなどして、勢いに乗り世間の話題になっている人を指して用いる言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・彼はまさに、たてがみこそ持ってはいなかったが時の人となったのである。
(出典:ヴェルヌ/江口清訳『気球旅行の五週間』)
・だが今日のわれわれにとっては、それ以上に「時の人」であると思う。
(出典:モンテーニュ/関根秀雄訳『モンテーニュ随想録抄』)
・陽二に会った時、私はまさに時の人だったし、旬の女だったと思う。
(出典:林真理子『美食倶楽部』)
・半月まえのむずかしい顔がうそのように、時の人になったのを喜んでいる。
(出典:西村京太郎『21世紀のブルース』)
・夜九時のニュースにもなるくらいの時の人になったし、これだけ韓国に来る人が増えたのは、やっぱり彼のおかげだと思う。エンタテインメントに国境などない。
(出典:菅野朋子『好きになってはいけない国。 韓国発! 日本へのまなざし』)
・初めて学会誌に論文を発表したときから、お前は時の人だった。
(出典:安生正『生存者ゼロ』)
・新聞やテレビに何度か取り上げられ、ちょっとした「時の人」になっている。
(出典:内田康夫『遺骨』)
・つづいて「時の人」のような形でテレビや、雑誌などからもお座敷がかかってきた。
(出典:森村誠一『魔少年』)