既成
「既成概念」などのように使う「既成」という言葉。
「既成」は、音読みで「きせい」と読みます。
「既成」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「既成」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
既成の意味
「既成」には次の意味があります。
・すでにでき上がっていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
世の中に広く存在しており、物事がすでに完成していることを表します。
「ありふれている」という意味で使われる場合もあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・生きんとするものは、既成の主張を以て自己を金縛かなしばりにしてはなるまい。
(出典:有島武郎『惜みなく愛は奪う』)
・日常とくに言葉を利用する職業の人ほど、言葉の既成感覚が強くなる。
(出典:養老孟司『からだを読む』)
・問題をその資格に於て突発的と既成的とに一応区別することが必要である。
(出典:戸坂潤『イデオロギーの論理学』)
・つまりこれまでの既成概念をぶち壊されるような不安にとらわれたのだ。
(出典:柴田曜子『尾崎豊 夢のかたち』)
・それはなにかといえば、既成の流派の形に鋳込いこまれなかったことである。
(出典:吉川英治『宮本武蔵』)
類語
・出来合い(できあい)
意味:注文を受けて作るのではなく、すでに作ってあること。(出典:デジタル大辞泉)
・レディーメード
意味:主に洋服などの出来合い品。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・定常(ていじょう)
意味:一定していて変わらないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・日常的(にちじょうてき)
意味:毎日のようにくり返されるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・通りいっぺん(とおりいっぺん)
意味:通るついでに立ち寄っただけで、深いなじみではないこと。(出典:デジタル大辞泉)