放蕩
「放蕩息子」などのように使う「放蕩」という言葉。
「放蕩」は、音読みで「ほうとう」と読みます。
「放蕩」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「放蕩」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
放蕩の意味
「放蕩」には次の意味があります。
・思うままに振る舞うこと。特に、酒や女遊びにふけること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
勝手気ままに遊び惚けて暮らすこと、またそのせいで身を持ち崩すことを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ずいぶんひどいこともしてきた、ずいぶんな放蕩もさせてもらった。
(出典:遠藤徹『姉飼』)
・けれども、彼のこの放蕩は、予期した効果を十分にあげることができた。
(出典:海音寺潮五郎『赤穂義士』)
・よしんば彼女の放蕩が事実であったにせよ、だれがこれを非難しえよう。
(出典:澁澤龍彦『世界悪女物語』)
・しかし自分の心は、放蕩者のように、美術の享楽に向かって急いでいる。
(出典:和辻哲郎『古寺巡礼』)
・元来放蕩家を悪くいう人の大部分は放蕩をする資格のないものが多い。
(出典:夏目漱石『吾輩は猫である』)
類語
・放埓(ほうらつ)
意味:勝手気ままにふるまうこと。きまりやしきたりに従わないこと。また、ふしだらな行ないをすること。身持が悪いこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・自堕落(じだらく)
意味:人の行いや態度などにしまりがなく、だらしないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・放縦(ほうじゅう・ほうしょう)
意味:何の規律もなく勝手にしたいことをすること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・蕩児(とうじ)
意味:正業につかず酒色にふけり、身もちのよくない者。放蕩むすこ。放蕩者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・遊蕩(ゆうとう)
意味:酒や女遊びにふけること。放蕩。(出典:デジタル大辞泉)