把捉
「意味するところを把捉する」などのように使う「把捉」という言葉。
「把捉」は、音読みで「はそく」と読みます。
「把捉」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「把捉」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
把捉の意味
「把捉」には次の意味があります。
・しっかりとつかまえること。また、理解すること。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、「把捉」は「意味などをしっかりと理解すること」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だからこの場合の論理は、観念に就いての観念の把捉形式の外ではない。
(出典:戸坂潤『イデオロギー概論』)
・我々にとって何よりも必要なことはまずこの絶対的真理を把捉することである。
(出典:三木清『親鸞』)
・しかもそれを我々は漢の名に於て統一的に把捉するように習慣づけられているのである。
(出典:和辻哲郎『鎖国日本の悲劇 (前編)』)
・わたくしはごく冷静にこの偶然をわたくしの個人的な不可抗事とすることなく、これで催眠術の背後に働らいている神秘的要素の本性を把捉しえたのだと考えた。
(出典:フロイト/生松敬三訳『フロイト自伝』)
・把捉しがたい様々の世を渡つて、こゝに行きついた人間の、卑しさが、富岡には苦味いものでもあつたのだ。
(出典:林芙美子『浮雲』)
類語
・理解(りかい)
意味:物事の道理や筋道が正しくわかること。意味・内容をのみこむこと。(出典:デジタル大辞泉)
・把握(はあく)
意味:しっかりと理解すること。(出典:デジタル大辞泉)
・知得(ちとく)
意味:知り得ること。知ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・認識(にんしき)
意味:ある物事を知り、その本質・意義などを理解すること。また、そういう心の働き。(出典:デジタル大辞泉)
・領略(りょうりゃく)
意味:その物事の意味を理解すること。さとること。(出典:デジタル大辞泉)