手袋
「寒いので手袋をはめる」などのように使う「手袋」という言葉。
「手袋」は、訓読みで「てぶくろ」と読みます。
「手袋」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「手袋」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
手袋の意味
「手袋」には次の意味があります。
・毛糸、または皮・布・ゴムなどで作り、手にはめる袋状のもの。(出典:デジタル大辞泉)
主に防寒・保護・装飾などのために用いる、手にはめるものの総称です。
5本指に分れた「グローブ(またはグラブ、glove)」と、親指だけが分離した「ミトン( mitten)」との2種があります。
一般に、防寒にはウールや革の縫い手袋、毛糸の編み手袋が用いられます。
作業用には軍手や、ゴム、ビニール手袋があります。
その他スポーツ用など、用途に応じた多種多様なものがあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・行こうと返事をして手袋をはめているうちに中原はもう歩きだした。
(出典:芥川竜之介『槍が岳に登った記』)
・両耳の蔽いを取って自分の顔を、手袋をはめた両手で強く摩擦し初めた。
(出典:夢野久作『戦場』)
・手袋をはめたままの手を後ろで組み、何かに思いふけっているようだった。
(出典:ウェルズ/石川年訳『透明人間』)
・玄関で靴を探し、最後に手袋を嵌めた時、サイレンが警戒警報を放った。
(出典:原民喜『壊滅の序曲』)
・厚い手袋が邪魔をして、指を器用に動かすことができなかったからだ。
(出典:A・バートラム・チャンドラー『銀河辺境シリーズ(全25巻) 24 宇宙の海賊島』)
・笑ったと思った途端、素子の皮手袋をはめた手がその女の横顔をぶった
(出典:宮本百合子『道標』)
・私は手袋をはめて掴むのであるが、手袋でないと傷がつくからである。
(出典:室生犀星『人真似鳥』)
・医者自身も、中毒患者を診察するときゴムの手袋をはめないと、危険だ。
(出典:カーソン/青樹簗一訳『沈黙の春』)