戦慄
「戦慄すべき事実」などのように使う「戦慄」という言葉。
「戦慄」は、音読みで「せんりつ」と読みます。
「戦慄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「戦慄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
戦慄の意味
「戦慄」には次の意味があります。
・恐ろしさのあまり、ふるえおののくこと。(出典:大辞林 第三版)
「戦慄」は、「恐れや緊張から声や体が震えてしまうこと」や「動揺すること」という意味があります。
「戦慄すべき事実」とは、身震いしてしまうほど恐ろしい事実のことです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そうして心の底から死の戦慄を感じながら、半泣きになって叫んでみた。
(出典:夢野久作『眼を開く』)
・彼女の衣類に手が触れたとき、何か恐怖にも似た戦慄が体の中を走った。
(出典:O・ヘンリー/大久保博訳『O・ヘンリー短編集(上)』)
・突然、自分がこれから見ることになるものの予想がつき、私は戦慄した。
(出典:山本弘『神は沈黙せず』)
・すると突然に、全く突然に、私はぞっと水を浴びたような戦慄を感じた。
(出典:豊島与志雄『或る女の手記』)
・それらの異常なる絵画は、見る人にとつては真に戦慄すべきものである。
(出典:萩原朔太郎『月に吠える』)
類語
・戦く(おののく)
意味:恐怖・寒さ・興奮などで震える。 (出典:大辞林 第三版)
・震駭(しんがい)
意味:驚いて、ふるえあがること。(出典:デジタル大辞泉)
・身の毛立つ(みのけだつ)
意味:寒さや恐怖のために、からだの毛が逆立つ。(出典:デジタル大辞泉)
・スリル
意味:恐怖や興奮でぞくぞくしたり、はらはらしたりするような緊張感。(出典:大辞林 第三版)
・恐慌(きょうこう)
意味:おそれあわてること。(出典:デジタル大辞泉)