憂慮
「将来について憂慮する」などのように使う「憂慮」という言葉。
「憂慮」は、音読みで「ゆうりょ」と読みます。
「憂慮」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「憂慮」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
憂慮の意味
「憂慮」には次の意味があります。
・心配すること。思いわずらうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「憂慮」をわかりやすく言うと、良くない方向で考えたり不安になったりすることです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・「全員救助」の情報は、憂慮していた乗客の家族を一時よろこばせた。
(出典:松本清張『日本の黒い霧(上)』)
・一拍遅れて、風巣へ着いた的場隊から、はなはだ憂慮すべき報告がきた。
(出典:森村誠一『黒い墜落機(ファントム)』)
・その憂慮が意思として汲み取られ、結果として執行されただけのこと。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 5 目明し編』)
・一先輩は、私のからだを憂慮して、酒をあまり用いぬように忠告した。
(出典:太宰治『春の盗賊』)
・彼の心には、今のところなんの不安もなければ憂慮も存在していなかった。
(出典:菊池寛『青木の出京』)
類語
・懸念(けねん)
意味:気がかりに思うこと。心配すること。また、気がかり。心配。けねん。(出典:)
・心配(しんぱい)
意味:物事の先行きなどを気にして、心を悩ますこと。また、そのさま。気がかり。(出典:)
・危惧(きぐ)
意味:あやぶみ、おそれること。危懼(きく)。(出典:デジタル大辞泉)
・憂い(うれい)
意味:予測される悪い事態に対する心配・気づかい。うれえ。(出典:デジタル大辞泉)
・杞憂(きゆう)
意味:心配する必要のないことをあれこれ心配すること。取り越し苦労。杞人の憂え。(出典:デジタル大辞泉)