感無量
「感無量の面持ち」などのように使う「感無量」という言葉。
「感無量」は、音読みで「かんむりょう」と読みます。
「感無量」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「感無量」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
感無量の意味
「感無量」には次の意味があります。
・何もいえないほど深く感じいるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「感無量」とは、物事に対して深く感動したり、身に染みて感じ入ったりすることを意味します。
同じ意味の言葉に「感慨無量」があります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・僕は感無量の思いで、懐かしいその臭いを胸一杯に吸い込んだのでした。
(出典:木村晋介『八丈島のロックンロール ―キムラ弁護士事件帖』)
・それはほとんど感無量と言っていい表情だった。
(出典:恩田陸『ライオンハート』)
・そして感無量な面でながめ入るのであった。
(出典:吉川英治『新書太閤記(八)』)
・しかし、はじめてその場所を訪れたわけで、感無量らしかった。
(出典:星新一『きまぐれ体験紀行』)
・山崎が顔を空に向けたまま、感無量、というふうに独りごちた。
(出典:新堂冬樹『ある愛の詩』)
類語
・感慨深い(かんがいぶかい)
意味:しみじみと深く感じている。(出典:大辞林 第三版)
・感極まる(かんきわまる)
意味:非常に感動する。(出典:大辞林 第三版)
・万感(ばんかん)
意味:一時に心に浮かぶ種々さまざまな感情。(出典:大辞林 第三版)
・胸を打つ(むねをうつ)
意味:感動させられる。(出典:大辞林 第三版)
・琴線に触れる(きんせんにふれる)
意味:良いものや、素晴らしいものに触れて感銘を受けること。(出典:デジタル大辞泉)