愛撫
「やさしく愛撫する」などのように使う「愛撫」という言葉。
「愛撫」は、音読みで「あいぶ」と読みます。
「愛撫」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「愛撫」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
愛撫の意味
「愛撫」には次の意味があります。
・子供や異性を、なでさすってかわいがること。いつくしみかわいがること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
愛という字は「心にかける」という意味を持ちます。
人が心を寄せているもの、かわいいと思うものを撫でるようすを表しています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・女は時々私の愛撫をうるさがつたが、私はそんなことは顧慮しなかつた。
(出典:坂口安吾『私は海をだきしめてゐたい』)
・背中を少しのけ反らせるようにして、てるは静かに自らを愛撫していた。
(出典:坂東眞砂子『山妣』)
・歯をはずす必要を伴うその愛撫が問題である、ということでもなかった。
(出典:勝目梓『媚薬』)
・あれの肉体を愛撫した君の手にさわることを思うと僕は吐き気がするんだ。
(出典:レニエ『燃え上る青春』)
・彼女の小さな手がわたしの着物の下に滑りこんできて、わたしを愛撫した。
(出典:ウルフ/岡部宏之訳『新しい太陽の書2』)
類語
・愛好(あいこう)
意味:物事を愛し好むこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・首ったけ(くびったけ)
意味:ある気持に強く支配されること。思いが深いこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・心が引かれる(こころひかれる)
意味:好意を寄せる。思いを寄せる。(出典:デジタル大辞泉)
・慕わしい(したわしい)
意味:心を引かれ、好ましく、または、懐かしく思うさま。(出典:デジタル大辞泉)
・慈しむ(いつくしむ)
意味:]目下の者や弱い者に愛情を注ぐ。(出典:デジタル大辞泉)