悠悠自適
「悠々自適の暮らし」などのように使う「悠悠自適」という言葉。
「悠悠自適」は、音読みで「ゆうゆうじてき」と読みます。
「悠悠自適」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「悠悠自適」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
悠悠自適の意味
「悠悠自適」には次の意味があります。
・世間のことに煩わされず、自分の思いのままに暮らすこと。(出典:デジタル大辞泉)
「悠悠自適」は、のんびりと落ち着いていて何にもとらわれず自由なことを表します。
「悠」は「ゆったりしたさま」を意味する漢字です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・隠居してあとは悠悠自適の晩年を過ごしたいと心からのぞんでいたのだ。
(出典:藤沢周平『三屋清左衛門残日録』)
・彼は現在、幾つもの系列会社の会長や取締役と云った名誉職を兼ねる悠悠自適の身分である。
(出典:京極夏彦『魍魎の匣』)
・清左衛門が思い描いている悠悠自適の暮らしというのは、たとえば城下周辺の土地を心ゆくまで散策するというようなことだった。
(出典:藤沢周平『三屋清左衛門残日録』)
・部活の引退後は悠悠自適に過ごしていた。
・社会人になって初めて悠々自適の時間を過ごせた気がする。
類語
・恙無(つつがない)
意味:健康である。無事である。故障や異常がない。つつみなし。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・晴耕雨読(せいこううどく)
意味:晴れた日には外に出て田畑を耕し、雨の日には家にこもって読書をすること。悠々自適の境遇をいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・スローライフ
意味:効率と便利を追求する現代社会の中で、あらためて自分の生活と自分自身を見直しながら、ゆったりとした時間を持つ暮らし方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・隠居(いんきょ)
意味:世の中のわずらわしさを避けて山野など閑静な所に引きこもって暮らすこと。また、その人。隠棲。閑居。楽隠居。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・超脱(ちょうだつ)
意味:普通の範囲、程度を越えること。世間ばなれして、俗事にかかわらないこと。超俗。(出典:精選版 日本国語大辞典)