息を呑む
「息を呑むほど美しい景色」などのように使う「息を呑む」という言葉。
「息を呑む」は、「いきをのむ」と読みます。
「息を呑む」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「息を呑む」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
息を呑むの意味
「息を呑む」には次の意味があります。
・おそれや驚きなどで一瞬息を止める。(出典:デジタル大辞泉)
驚いて息を止めてしまう様子から生まれた言葉です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・息を呑んだ気配があったものの、しばらくして震え声が返ってきたのだ。
(出典:吉野匠『レイン4 世界を君に』)
・生徒はまるで死んだように静かになって、咳一つせずに息を呑んでいる。
(出典:谷崎潤一郎/種村季弘編『美食倶楽部 谷崎潤一郎大正作品集』)
・東吾も源三郎も息を呑んだのは、そこに文七が立っていたことである。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 4 山茶花(さざんか)は見た』)
・そしてそれはカオルも同様で突然の啓太の出現に大きく息を呑んでいる。
(出典:有沢まみず『いぬかみっ!10』)
・征人の心臓にも荷重がかかり、息を呑んだ口がそれきり動かなくなった。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(上)』)
類語
・二の句が継げない(にのくがつげない)
意味:次に言う言葉が出てこない。あきれたり驚いたりして、次に言うべき言葉を失う。(出典:デジタル大辞泉)
・絶句(ぜっく)
意味: 話や演説の途中で言葉に詰まること。また、役者が台詞を忘れてつかえること。(出典:デジタル大辞泉)
・肝を潰す(きもをつぶす)
意味:非常に驚く。肝を消す。肝を減らす。肝を飛ばす。肝をひしぐ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・腰を抜かす(こしをぬかす)
意味:驚きのあまり足腰が立たなくなる。非常にびっくりして体の自由を失う。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・驚天動地(きょうてんどうち)
意味:世間をひどく驚かすこと。(出典:デジタル大辞泉)