恩寵
「神の恩寵を受ける」などのように使う「恩寵」という言葉。
「恩寵」は、音読みで「おんちょう」と読みます。
「恩寵」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「恩寵」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
恩寵の意味
「恩寵」には次の意味があります。
・ 神が人間に与える恵み、神の無償の賜物(たまもの)のこと。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
「恩寵」を分かりやすくいうと、神や仏・主君から受ける恵みのことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これこそこの石の霊性であり、神の特別の恩寵がそこにあるからである。
(出典:バットゥータ/前嶋信次訳『三大陸周遊記』)
・神の恩寵を感謝する心という宗教の心を、幸福の内容としている人もある。
(出典:宮本百合子『幸福の感覚』)
・もし、恩寵が神のものとすれば、人の求めた神は何を与えればよいのか?
(出典:光瀬龍『宇宙のツァラトゥストラ』)
・あなたが廷室の恩寵に浴されたといふ話なら、みんなが知つてをります。
(出典:平井肇『ディカーニカ近郷夜話 前篇』)
・王としての義務を正しく果たすためには、神の大きな恩寵が必要です。
(出典:山下丈『ブルー・ブラッド ―ヨーロッパ王家の現代』)
類語
・恩恵(おんけい)
意味:キリスト教で、神が人間に与える恵み。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・恩情(おんじょう)
意味:めぐみ深い心。(出典:デジタル大辞泉)
・厚意(こうい)
意味:思いやりのある心。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・恵み(めぐみ)
意味:恩恵。また、いつくしみ。(出典:デジタル大辞泉)
・懇志(こんし)
意味:親切で行き届いたこころざし。(出典:デジタル大辞泉)