恍惚
「恍惚にひたる」などのように使う「恍惚」という言葉。
「恍惚」は、音読みで「こうこつ」と読みます。
「恍惚」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「恍惚」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
恍惚の意味
「恍惚」には次の意味があります。
・ 物事に心を奪われてうっとりするさま。(出典:デジタル大辞泉)
「恍惚」をわかりやすく言うと「美しいものなどに心を奪われてぼうっとするさま」という意味になります。
「恍」と「惚」は、いずれも「うっとりするさま」や「ぼんやりするさま」という意味を持ちます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その顔を見ると、彼はまたしても恍惚として催眠術にかかったようになった。
(出典:ディック/仁賀克雄訳『人間狩り ―ディック短編集』)
・観客はそれを見て恍惚とし、なぜか胸をときめかせているようだった。
(出典:白瀬修『おと×まほ 第3巻』)
・なにか神秘的な恍惚状態が彼女の生活の上に訪れてきでもしたかのようだった。
(出典:モーパッサン/新庄嘉章訳『女の一生』)
・一体、女をあそこまでの恍惚に導いてくれる男がこの世にいるでしょうか?
(出典:森村誠一『新幹線殺人事件』)
・本当に恍惚感に近いよろこびに自分独りでひたっていたのです。
(出典:大川隆法『悟りの挑戦』上巻)
類語
・悦楽(えつらく)
意味:喜びを得て楽しむこと。喜び満足すること。(出典:デジタル大辞泉)
・夢心地(ゆめごこち)
意味:夢のようなうっとりとした気持ち。ぼんやりとした心持ち。(出典:デジタル大辞泉)
・享楽(きょうらく)
意味:思いのままに快楽を味わうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・呆然自失(ぼうぜんじひつ)
意味:ぼんやりして我を失ったさま。呆気に取られたような状態。(出典:実用日本語表現辞典)
・有頂天(うちょうてん)
意味:得意の絶頂であること。また、そのさま。大得意。(出典:デジタル大辞泉)