怨嗟
「怨嗟の声」などのように使う「怨嗟」という言葉。
「怨嗟」は、音読みで「えんさ」と読みます。
「怨嗟」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「怨嗟」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
怨嗟の意味
「怨嗟」には次の意味があります。
・うらみ嘆くこと。(出典:デジタル大辞泉)
「怨」は「恨む」、「嗟」は「嘆く」を意味する漢字であり、「怨嗟」で「恨み嘆くこと」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・みんな非常にこまって怨嗟の声が満ちていました。
(出典:海音寺潮五郎 『史談と史論 上』)
・その怨嗟の籠もった鳴き声に、身体が震え出しそうになったくらいだ。
(出典:吉野匠『レイン外伝 仄暗き廃坑の底で』)
・なぜ、このようなときに父に対する怨嗟を口ばしるのだろう。
(出典:花村萬月 『ゲルマニウムの夜 王国記』)
・極端な独裁政治に走り、国民の怨嗟の的となる。
(出典:近藤紘一『戦火と混迷の日々』)
・むしろ奴に敵対する、この建物に殺された住人達の声にならぬ怨嗟だ。
(出典:奈須きのこ 『空の境界 下』)
類語
・憤慨(ふんがい)
意味:ひどく腹を立てること。慷慨(こうがい)。(出典:デジタル大辞泉)
・怨恨(えんこん)
意味:うらむこと。また、深いうらみの心。(出典:デジタル大辞泉)
・鬱憤(うっぷん)
意味:外へ出さないで心の中に抑えている怒りや恨み。また、そういう気持ちが積もること。
(出典:デジタル大辞泉)
・遺恨(いこん)
意味:忘れがたい深いうらみ。(出典:デジタル大辞泉)
・悲憤(ひふん)
意味:悲しみ、いきどおること。(出典:デジタル大辞泉)